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【ありえへん∞世界】DNA捜査で解決!カナダ人カップル殺人事件とは?

カナダカップル殺人事件のDNA捜査

DNA捜査で解決したカナダ人カップル殺人事件とは?

2020年2月11日の『ありえへん∞世界』は、3時間にわたって「衝撃映像&本当にあった!世界のありえへん衝撃事件」が特集されます。

その中のひとつ、“カナダ史上最大の殺人事件”ともいわれる事件についてまとめていきたいと思います。

これはカナダ人カップルのジェイ・クックターニャ・ヴァン・カイレンボルグが殺害され、天才科学者シーシームーアがDNAを使った捜査で31年越しに解決した事件です。

「遺伝子系図」を使ったDNA捜査に関する議論についても紹介!

シーシームーアがDNA捜査で解決!カナダ人カップル殺人事件とは?

“カナダ史上最大の殺人事件”と呼ばれるカップル殺人事件。

どんな事件だったのか?どうんな捜査がされたのか?まとめていきます。

事件発生

ジェイとターニャCBCより

事件が起きたのは1987年11月。

カナダ人のカップルジェイ・クック(当時20歳)とターニャ・ヴァン・カイレンボルグ(当時17歳)は、アメリカワシントン州シアトルに旅行中だった。

2人はクックの父に頼まれ暖炉の部品を受け取るためにシアトルを訪れていて、11月18日に行方不明に。

そして数日後にシアトル郊外の別々の場所でそれぞれ遺体となって発見された。いずれも暴行を受けた跡があったという。

なかなか犯人を見つからず、事件は迷宮入りかと思えた。




DNA捜査

ウィリアム・アール・タルボット2世CBCより

事件が動いたのは、なんと約30年後の2018年!

ターニャの殺人現場に残されていた犯人のものと思われるDNA情報から容疑者が浮かび上がったのだ。

名前はウィリアム・アール・タルボット2世。シアトルに住む55歳の男だった。

捜査当局は民間企業(家系図学の研究者、シーシー・ムーア)に依頼してDNAの近い人物を探した。

タルボットは、いとこ2人が「GEDMatch」という家系図作成サイトにDNAデータを登録していたことで浮かび上がった人物だった。

これは「遺伝子系図」を使った捜査と呼ばれている。

また、解析したデータからは、容疑者の祖先が北ヨーロッパであること、皮膚の色が極めて白くそばかすを伴っている可能性があること、髪の毛は薄茶色ではげる場合もあることなどもわかった。

これらの情報から容疑者の25歳・45歳・65歳の時のモンタージュ写真も作成された。

2018年5月17日、タルボットが逮捕された。

今回の事件では、「遺伝子系図」から容疑者を割り出し、そこから従来のDNA鑑定で裏付けていくという捜査がおこなわれた。

捜査当局は彼が使用した紙コップから採取したDNAが、ターニャの体と服に付着していた精液のDNAと一致することを確認。

逮捕後に頬の粘液から採取したサンプルを使って行われたDNA鑑定の結果も、これを裏付けるものだった。

また、ジェイとターニャが使っていた車の後部ドアに残されていた指紋が、タルボットの左手の指紋と一致している。

GEDMatchとは

DNAデータをアップロードすることで、データベース上から遺伝的につながりのある人を探したり、自分の家系を遡ったりすることができるサイト。




判決と議論

2019年6月28日、12人の陪審員たちは1日半もの審議を経てウィリアム・アール・タルボット2世を第1級殺人で有罪とし、タルボットは終身刑を言い渡された

これは陪審員たちが遺伝子系図による捜査の信ぴょう性を認めてのことだった。

タルボットは、シーシームーアの遺伝子系図捜査によって有罪判決を受けた初めての人物。

タルボットの弁護に当たったレイチェル・フォードは、

「捜査当局の目的は殺人犯を見つけることではなく、DNAの主を探すことでした。これはDNAが一致すれば犯人であるという仮定に基づいています」

「特定のDNAが殺人と関係あるとしても、DNA判定だけで有罪判決を下すことができるのなら、わたしたちは十分に注意しなければならないでしょう」

と述べた。

アメリカの法曹関係者の中には、このような捜査が“令状なしの捜査”に該当し違憲だと主張する人もいる。

犯罪捜査のために構築されたのではない一般のデータベースを漁ることが同意・承認の原則に反しているというのだ。

このような意見から、遺伝子系図の利用に規制をかけるよう求める動きも起きている。